男女共に時短で働ける職場でないと倒産して美容師ができなくなる時代

先日予約しておいた本が届きまして、

3部作で書かれている賃金に関する本の第3弾です。

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このサロンマネジメント働き方と賃金です。

ブログでもたびたび紹介しているこのシリーズの本なのですが、

美容師の業界での賃金に関しての事が様々な視点で書かれており、最終章の3冊目は働き方についての内容です。

こういった賃金に対しての詳しい美容業界の本はそこまで多くはなく、

僕自身は他業種や一般的な本を参考にしたり、スタッフがしっかりと食べていける水準になるように賃金を考えました。

今回はそんな3冊目の内容を見て危機感を感じたことが今後の人材確保についての課題です。

今後人が足りなくて縮小する美容室や倒産する美容室がどんどん増えていく危険性


危険性と言うかほぼそうなるのは目に見えているのですが、

この本の中でここ20年での美容師の新卒の人数の変化や世の中の18歳の人口の変化がグラフで示されています。

少子高齢化は前から言われていた事なのですが生活しているうえでその変化は少しづつの為、

更に都会にいるとそこまで感じない事が、たまに実家に帰るとこうも高齢化で若者が少なくなっていることを感じさせられます。

(地方の過疎化は田舎に行けば行くほど子供の頃との差を感じざるをえない程。)

美容業界もその影響は避けられなく、今後新卒が減っていく中でこのオーバーストアが続いている美容業界では人材の確保が更に難しくなり、

(美容室の数に対して新卒を割る簡単な計算で今の時点で約14店舗に1人の割合でしか新卒は入社してきません。)

美容業界が小規模店舗が占める割合が多いのでそこまで新卒の人材を必要としていない美容室も多いのでこの計算は雑ですが、

それでも平均年齢30歳前後で平均勤続年6年といった離職率や美容師の寿命の短さは、

新卒がそこから減ってしまう現状を考えれば人材不足になるのは目に見えています。

(今の時代で言われているのが今後本の数字から更に業界が過酷になっていくのが分かります。)

そうなれば中規模、大規模の店舗では人手不足から店舗の縮小や倒産、

ビジネスモデルの見直しが迫られます。かといってその反面小規模の美容室が安泰と言う訳ではありません。

小規模の美容室にもメリットもあればデメリットもあります。また別の話になてしまうのでその話はまた別の機会に書こうと思いますが、

人材によって苦しい思いをする美容室は今後もっと増えていく思われます。

 

人材確保と離職率の低下と休眠美容師の活用が美容業界の大きな課題


じゃあどうする事も出来ない訳でもありません。

この本で働き方に対して様々な助言がされています。

これだけ離職率や平均勤続年数が少ないという事は美容師を離れてしまっている人材も多くいる事です。

休眠美容師がまた働きに戻ってきやすい環境や働き方、時短での働きやすい仕組みや教育の見直し。

時短での働き方は今現在働いている美容師のほぼ全員の問題だと感じています。

それは育児や介護など共働きの働き方による夫婦間や個人で男女が解決しないといけない時代になるからです。

少子高齢化という事は若い世代が減る一方で高齢化した上の世代の事も考えないといけません。

それが介護の問題です。美容業界ではこういった話題はあまり見られず、

(これは平均年齢が30歳前後と言うこの問題に直面していない世代が大半だからと考えます。)

発信でもあまり多くみられない美容師のこの話題は必ずこの先に課題になってきます。

その時にどう働き方を柔軟に対応していくかを考えなければ、フルタイムで働ける美容師が減り、

それにより人材不足という事も考えられるのです。

僕は今後時短での働き方は今の時代美容師の男女共に直面する問題であり、

その環境を整えるのも新卒の世代が美容師を続けてくれる環境を整えるのと同じ位危機感を持って備える事考えます。

数字からみてそんなに未来の話でもない


 

いかがでしたでしょうか。

僕は美容師さんならこの本はみんな読んだ方が良いと思うし、デザインや技術と同じくらい大切な事です。

今後こういった話題は増えていくと思います。僕が見つけれていないだけかもしれませんが今ないのが不思議なくらいです。

遠い先ではないこういった美容師の働き方の時代。

働く側も経営する側も新たな危機に備えなくてはいけません。